地動説 vs 天動説|「地球が動いている」は寝転べば気づける真実?
鋭い人なら地動説一択。それでも歴史は天動説にこだわった 「地球が動いていることなんて、地べた寝っ転がれば分かるでしょ?」 そんな直感的な感覚、実はあなたの“鋭さ”の証拠かもしれません。 けれど歴史は、なぜか長い間「地球は止まっていて宇宙が回っている(天動説)」と信じられていました。 この記事では、地動説と天動説の違いから、宗教がもたらした混乱、そして「なぜ地動説が否定され続けたのか?」まで、現代人の視点で深掘りします。 地動説と天動説の基本|「動いてるのは地球か?天か?」 天動説:地球が宇宙の中心にあり、太陽や星が地球のまわりを回っているという考え方。古代ギリシャのプトレマイオスが代表的。 地動説:太陽が中心にあり、地球が太陽の周囲を回っているという考え方。コペルニクスやガリレオが提唱。 天動説の世界では、空が毎日東から西へ回転している。 でもよく考えてみれば、そんな超高速で空全体が回るって、どう考えてもおかしい。 むしろ地球が自転してるほうが、圧倒的に理にかなっています。 宗教が絡んだことで「常識」が狂った 地動説が登場した当初、多くの学者は「それ、理にかなってる」と気づいていました。 けれど問題は宗教です。 キリスト教の世界観では、「神が創造した地球が中心であるべき」という思想が根深くあった 地動説は、その価値観を真っ向から否定するものだった 結果として、ガリレオは裁判にかけられ、「地球は動いている」と公言することすら許されなかった。 宗教的支配が科学の進歩を何世紀も遅らせたのです。 なぜ直感では地動説が「正しそう」に感じるのか? 人間の脳には「動いているもの」を察知する鋭いセンサーがあります。 寝転んで空を見上げて、星の動きを感じたり、時間帯で空の色が変わったりすることで、 「あれ、地球って動いてるのでは?」 という直感に至るのはごく自然なこと。 心理学的にも、「感覚と整合性がとれる情報」は受け入れやすくなります(認知的一貫性の原理)。 つまり、地動説のほうが「直感的にしっくりくる」んです。 現代に通じるメッセージ:「正しさ」はときに封じ込められる 地動説を巡る騒動は、現代でも通じるテーマです。 どんなに正しい主張でも、「既得権益」や「古い価値観」によって、表に出るのが難しくなることがあ...