日本経済の“バカバカしい悪循環”──止まった資金の流れとその構造的病理

はじめに:経済は「流れ」が命

私たちの生活と密接に関わる「経済」は、企業・個人・政府の間で資金が循環することで初めて機能します。しかし、今の日本経済にはこの循環が極端に滞る“構造的な問題”が存在し、結果として政府と銀行が本来の役割を果たせず、むしろ国民生活の足を引っ張る「悪循環」に陥っています。


1. 日本経済の“悪循環”とは?

a. 政府の責任:国債発行の乱用と的外れな支出

  • 国債乱発による未来のツケ
     日本政府は慢性的な財政赤字を国債で穴埋めしてきました。これは一見「財源確保」に見えますが、その多くが本来の経済循環に寄与せず、将来世代に負担を先送りする結果に。

  • 投資先のミスマッチ
     福祉やインフラに予算を振り向けるのは必要ですが、それが成長産業や地域経済の再生に直接つながっていないことが、経済を「動かさない」要因になっています。

b. 銀行の資金滞留:経済に資金を流さない存在に

  • 安全資産への逃避行動
     民間銀行は、リスクを避けるために国債を購入し、それを日銀に売却。得た資金を日銀当座預金に滞留させるという「動かないマネー」が大量に存在しています。

  • 貸し出しの減少と信用創造の停止
     企業や個人への貸し出しが抑制され、結果として企業の設備投資や雇用創出も停滞。これは信用創造機能の停止とも言える深刻な問題です。


2. 経済が回らないとどうなるのか?

消費の低迷とデフレの継続

  • 可処分所得が伸び悩むことで、消費意欲が冷え込む。
  • 企業は売上減少により投資を控え、賃金も上がらない。
  • 物価が上がらない一方で、輸入コストや生活費は上昇する**悪性インフレ(スタグフレーション)**が進行中。

これは明確に、「お金が回っていない証拠」であり、国全体の活力が失われている原因でもあります。


3. 歪んだ政府と銀行のシステム

a. 政府の無策

  • 財政拡大=経済成長という単純図式に依存しすぎ。
  • 補助金や給付金の配布も、局所的な効果しかなく経済全体に波及していない。

b. 銀行の怠慢と責任放棄

  • 資金を経済に回すという本来の役割を放棄。
  • 低リスク・低労力で収益を得るために、日銀預金に資金を寝かせている。

4. 悪循環を断ち切るには?──三つの提案

a. 政府改革

  1. 国債依存からの脱却
     国債の目的を「バラマキ」から「成長投資」へ転換。中小企業支援やテクノロジー分野への投資を強化すべきです。

  2. 内需活性化政策の強化
     住宅・エネルギー・地域雇用など、国内での循環が期待できる分野への集中的支援。

b. 銀行改革

  1. 日銀当座預金へのインセンティブ撤廃
     付利ゼロまたはマイナス化により、「資金を動かさないと損する」構造へ転換。

  2. 地域・中小企業への貸し出し強化
     政府保証やリスク共有制度を導入し、民間への資金供給を促進。

c. 金融政策の見直し

  • 目標付き信用創造制度の導入:貸出目標や投資義務を設け、民間銀行に経済活性化の責任を負わせる。

5. 国民が知るべき「経済が回らないことの罪」

経済とは、お金の流れ=命の流れです。その流れを滞らせているのは、政府の無計画な支出と、銀行の怠慢な資金管理に他なりません。問題は、これによって本来受け取れるはずの収入や恩恵を、国民が奪われているという現実です。


結論:真の経済循環を取り戻すために

私たち一人ひとりが、経済の「現実」と「構造」を理解し、声を上げる必要があります。無策を繰り返す政府、責任を果たさない銀行――この歪んだ構造を是正するためには、「知らないまま」ではいけないのです。

資金が流れる経済へ。未来へ繋がる政策へ。
経済は回してこそ意味がある。止めてはいけない。

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